ヒューズ・ヒューズ抵抗器の使い方
ヒューズ・ヒューズ抵抗器の使い方
電流ヒューズは、もっともシンプルな回路保護用の部品です。ヒューズの目的は回路に短絡などの故障が発生し、異常な電流が流れたときに回路を遮断して機器、部品の焼損、火災などを防ぐことです。 TF CCP CCF
ヒューズ抵抗器は抵抗器に溶断特性を持たせたもので、溶断電力を超えるような電流が流れると断線して半導体素子及び抵抗器自身の焼損、発火を防ぎます。
ヒューズ抵抗器は回路使用上ある程度の抵抗値が必要で、且つ回路に異常が発生したときに発煙・発火することなく溶断して欲しい箇所に使用します。一般に電流ヒューズより反応が遅いため、素早く切れる必要があるときには使用できません。 RF73 RF RF26 RF25□C WF
| ヒューズ | ヒューズ抵抗器 | |
| 定常時の機能 | 電流パス | 抵抗器 |
| 異常時(過負荷時)の機能 | 溶断 | 溶断 |
| 溶断要因 | 過電流 | 過電力 |
| 溶断特性 | 速断(精度が高い) | 遅い(バラツキがある) |
回路のどこかで電源短絡などの異常が発生した場合、主電源のヒューズが必ず溶断してくれればヒューズは1つで十分です。しかし、回路がいくつかに分岐していると、電流容量の小さな末端で異常が発生しても主電源部では検出できないことがあります。たとえば家庭用機器において小電力で動作する機能回路に異常があっても主電源のヒューズを溶断できるとは限りません。その結果、局所的に発熱して発煙に至ることにもなりかねません。
安全な回路を設計するには、分岐ごとに(電源短絡やモーターロックなど)異常が起きても、発煙などの事態に至ように、回路の分岐ごとにヒューズのような安全部品を挿入することをお勧めします。




ICの推奨回路でVcc供給ラインに電流制限用に抵抗が入っているものがあります。この抵抗は、コンデンサと組み合わせることにより、電源から進入するノイズ除去のフィルタの役割も果たしています。(デカップリング)
このような回路においてICの故障等で短絡モードになった場合、供給電圧と抵抗値によっては、メインの保護回路が働かずに抵抗器が焼損する場合があります。このようなケースでは、抵抗器が赤熱や発火を起こさないようにヒューズ抵抗器RF RF73を使用します。

エミッタ・フォロアはバッファアンプとして出力インピーダンスを下げる目的で使用されます。しかし、エミッタ・フォロアは発振することがあり注意が必要です。この発振に気が付かないで設計していると、EMIの悪化など思いがけない不具合を起こすことがあります。また、この発振現象はオシロスコープのプローブを付けると状態が変わり発振が止まったり、温度により発振しなかったりするので回路検討段階で見過ごされがちです。
発振に対する最も効果的な対策は、トランジスタのベースに数十Ω~数百Ωの抵抗を入れること、コレクタの電源部とグランド間にデカップリングコンデンサを入れることです。エミッタ・フォロアの負荷が容量性の場合も発振し易いので、このような場合は負荷に直列に抵抗を入れます。
発振防止用の抵抗は抵抗値が小さいのでトランジスタの故障モードによっては大電流が流れます。出力部のアンプなど大電力を扱う回路部では抵抗器自身が発煙・発火するのを防ぐために、抵抗器にヒューズ機能を持たせたヒューズ抵抗の使用をお勧めします。RF RF73
ヒューズ抵抗器を使用する場合にはラッシュ電流の大きさに十分注意してください。

MOS FETは入力インピーダンスが高く(但し高周波では入力容量により低下する)、高速スイッチングが可能なのでスイッチング素子として広く使用されます。スイッチング素子として使用する時にはFETの安定動作のため、ゲートに抵抗値の小さな抵抗器をいれます。抵抗値があまり小さいとONまたはOFF時にチャタリングが起こり動作不安定となり、逆に大きすぎるとスイッチング波形がなまります。そこで、波形を観測しながら最適値を決定していきます。パワーMOS FETの駆動においてゲート抵抗はサージ電圧、スイッチング損失と大きく関係し重要になりますので注意が必要です。
ゲート抵抗は抵抗値が低いので、大電力のスイッチング回路ではパワーMOS FETの故障モードにより大電流が流れて抵抗器自身が発煙・発火する可能性があります。このような場合は抵抗器にヒューズ機能を持たせたヒューズ抵抗器を使用すると良いでしょう。RF RF73
ヒューズ抵抗器を使用する場合はラッシュ電流の大きさに注意を払う必要があります。

