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インダクタの種類と特徴 [インダクタの種類と特徴]

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1 「インダクタ」って何だろう 2 インダクタの種類と特徴 3 インダクタの使い方

1  インダクタの種類と特徴
 

 インダクタは、「チョークコイル」や「イグニッションコイル」などのようにコイルの果たす機能で呼ばれたり、「チップコイル」のように形状で表現されたりとさまざまです。ひとつのコイルが、登場する場面によって幾通りにも呼ばれますので混乱しがちです。
 ここでは、コイルをいろいろな切り口で紹介します。

 

 巻線構造による分類
 

● 巻線インダクタ

 コイルと言う言葉に一番馴染み深いのがスプリング型のインダクタでしょう。


写真-1 スプリング型インダクタ

 マグネットワイアと呼ばれる絶縁皮膜付き銅線をバネのように、らせん状に巻いたものを基本としますが、プラスチックのボビン上に巻いたものや、成形したフェライト鉄芯に直接巻きつけたものなどがあります。(図 7 )

 


  このタイプのコイルでも、小さく薄くしたいという希望に応える形で、さまざまな巻線構造のものが開発されています。円形ではなく角形のマグネットワイアを使用した物もあります。(図 8 ) こうすることで、巻線部に隙間がなくなります。同じ巻数を施した場合、銅線の断面積が増える分、直流抵抗が小さくなって銅損が少なくなります。これによって効率の良いコイルを作ることが可能になりました。


図-8 角型マグネットワイアの効果
 同じ理由でマグネットワイアの代わりに銅板を使ったものなども古くから実用化されています。
 
● 積層インダクタ


  エネルギー効率よりも、小型化や高周波特性が重要視される高周波回路用インダクタでは、「巻く」という発想を捨てて、導体金属をシートや基板の上に印刷したコイルが登場しました。
  フェライトやセラミックス材料を薄いシート状に延ばしたグリーンシートに、数分の 1 ターンのコイルを印刷します。これを何層も重ね合わせてコイルが完成します。グリーンシートの薄層化や微細印刷技術、層間をビアで接続する技術の進歩によって、小型で高インダクタンスなコイルができるようになりました。(図 9 )


図-9 積層インダクタ

● 薄膜インダクタ


 積層インダクタがスクリーン印刷によって巻線を印刷するのに対し、スパッタリングや蒸着技術を使って、印刷よりも更に薄い金属膜でコイルを形成したものが薄膜インダクタと呼ばれます。半導体製造技術の応用によって、小型で高精度なインダクタが提供されています。(図 10 )

図-10 薄膜インダクタ
  実装形態による分類
 

 


  フロー実装をするためのリード線型インダクタと面実装型(チップインダクタ)があります。
  磁芯材質による分類
 
 
 
● けい素鋼板

 低周波領域を得意とする材料であり、商用周波数帯( 50/60 Hz)において、電源トランス、コイルなどに多く使われています。鉄に数%のシリコンを含有すると透磁率が上がり , 経年変化も少なくすることができます。これを材料として冷間圧延し、厚さ 0.05 〜 0.5 mm程度の板状にして、E型I型に打ち抜き、数十枚を重ね合わせて使用します。
  鉄心表面は、うず電流による損失を抑えるために、一枚一枚絶縁されています。高周波ほど厚さの薄いものを使用します。


● パーマロイ

  鉄にニッケルを加えて高透磁率材料としたものがパーマロイと呼ばれています。ニッケルの含有量を変えることにより、初透磁率や飽和磁束密度が変わってくるので、低周波信号用のトランス、コイルなどに使われます。


● ダストコア
  モリブデンを主成分とした細かい粒子の粉を圧縮成形したもので、けい素鋼鈑に比べて磁気抵抗が高くなるため、うず電流による損失を少なくすることができます。電源ラインフィルタ、スイッチング電源の高周波平滑コイルなどに使用されています。

 

● フェライトコア

 高周波用高透磁率材料として広く使われています。主成分である酸化鉄(Fe 2 O 2 )とマンガン、マグネシウム、ニッケル、亜鉛などの金属化合物を混合し、高温燒結した物です。代表的なフェライトとしては、Mn - Zn系、Ni - Zn系などがあります。

 

● 空芯

  文字通り、鉄芯を使わないコイルを空芯コイルと呼びます。鉄芯部分が中空(空気)の物はもちろんですが、アルミナなどの非磁性体材料を鉄芯部分に使用した巻線コイルや、非磁性材料シートを積層した積層インダクタ、非磁性材料基板として利用する薄膜インダクタなども空芯コイルです。これらは、一般に言う磁性体の鉄芯が無い(=空)という意味で、空芯コイルと呼ばれています。


   
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