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抵抗温度センサの動向

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1抵抗温度センサの種類と動向2薄膜白金測温抵抗体の動向3薄膜白金測温抵抗体の紹介

      
1 抵抗温度センサの種類と動向
 


 温度センサには、輝度や色・赤外線強度などで温度を測定する非接触式のものと、熱起電力や電気抵抗・磁気の変化を利用する接触式のものがある。そのうち最も多く利用されているのが、電気抵抗変化を利用した「抵抗温度センサ」である。
 「抵抗温度センサ」にはサーミスタや白金測温抵抗体などの種類があり、これまでサーミスタが用いられる場面が多かったが、近年、測温部の長期安定性や互換性の要求からサーミスタから白金測温抵抗体へ設計変更する動きが目立つようになってきた。



 抵抗温度センサの種類と動向

  温度に対して抵抗値が変化するタイプの温度センサとしては、大別してサーミスタ、リニア抵抗器及び白金測温抵抗体がある。それぞれの温度特性を(図―1)に示す。

図1.抵抗温度センサの温度特性

 

サーミスタには、PTCタイプとNTCタイプがある。PTCタイプは、ある一定の温度で急激に抵抗値が大きくなる。この特性を利用して、半導体の熱暴走時の過電流保護用に使用される。NTCタイプは、温度の上昇に対して指数関数的に抵抗値が減少する特性をもつ。常温の抵抗値が高く、温度に対する抵抗値変化量が大きいことから、一般的には温度検出用途に使用されることが多い。通常サーミスタというとNTCタイプを言う。以後サーミスタと言う。

リニア抵抗器は、温度上昇に対して抵抗値が直線的に増加する特性をもつ。従来からモータの巻線の温度補償用に多用され、近年では高周波回路やディスプレイの温度補償用にも使用されるようになってきている。

白金測温抵抗体も温度上昇に対して抵抗値が直線的に増加する特性をもつが、リニア抵抗器に比較して温度特性の直線性が良く長期安定性が優れている。広い温度範囲にわたって使用可能で、抵抗値許容差もTCR許容差も高精度である。Pt100など、JISに準拠している製品は、互換性を持つ。

これら抵抗温度センサの中でサーミスタのSMD製品は、携帯電話の生産台数の増加に伴い2000年以降急激に需要が伸びている。このため使用数量は突出している。

サーミスタは抵抗値変化が大きいく検出回路が容易になる事、安価なことがメリットである。しかし、一般的なサーミスタは精密用途に対して互換性が殆ど無いことがデメリットである。回路においては、温度の変化に対してある一点を境に回路をON/OFF動作させる目的の回路を構成する事は容易だが、温度の絶対値を検出して回路にフィードバックをかける回路において高精度な検出をすることは困難である。セットにおいては短期の保証で済むセットの場合には良いが、何年も保証が必要になるセットや、温度センサ部分を交換するセットには向いていない面がある。信号出力が大きくて使いやすいという設計者もいるが、温度に対する機器動作の付加価値が付けられないため使いにくいという設計者も増えてきている。

ここ2〜3年、脱サーミスタの話を耳にするようになった。具体的には冷却ファンの温度によるファン回転数の変化を持たせるためにサーミスタではなくリニア抵抗器に変更したり、熱電対の零接点補償用にサーミスタを使用していたが長期安定性が無いことで白金測温抵抗体に変更したり、世界中で使用されることを前提とした計測機器の温度補償用に互換性を求めてサーミスタからPt100タイプの白金測温抵抗体に変更したりというケースである。

 

 
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